読みもの

ネスレ ヘルシーキッズサポーター 
宮本恒靖の『集中してからだづくり』

第2回「食事はコミュニケーション」

小学生のころは好き嫌いや小食で給食に苦労している友達もいましたが、僕自身は好き嫌いもなく元来食べることは好きだったので、給食の時間は楽しみでした。おかわりのデザートをめぐってクラスで競争する、そんな子どもだった。

両親ともに仕事をしていたので、いわゆる“鍵っ子”で、外で遊んで家に帰ると、母か近所に住む祖母が用意してくれた夕食を一人で食べていました。で も、それほどさみしい気持ちにはなりませんでした。なぜなら、用意された食事は色とりどりだったからです。色彩が豊かな食事は栄養バランスがとれているだ けでなく、こちらの気持ちを豊かにする効果もあったようです。彩りから母や祖母の思いが伝わってくるようでした。母は旬の食材やお節料理の由来、「牡蠣は 海のミルク」「ホウレンソウの根元のピンクはミネラル」など栄養についての話もよくしてくれました。牡蠣もホウレンソウも少々苦手でしたが、それでも食べ られるようになったのは母のおかげです。

そんな僕にとって、もっとも印象的な食事のシーンは、“日曜の朝食後”です。朝食後に父が新聞を広げながらコーヒーを飲んでいるそばで、僕も折込みチラシをながめながら自分の話をする。そのゆっくりとした時間がとても好きでした。

食事は栄養を摂ることも大事ですが、コミュニケーションの場であることが同じくらい大事だと思います。僕が思う良い食事とは、料理の準備から食後も含め た、良いコミュニケーションの時間であること。良いコミュニケーションの時間であれば、自然とおいしく感じられますし、食事を楽しむことができます。食事 を通して、子どもたちは、相手の気持ちを理解し、場の空気を読み、自分の考えを伝えるということを少しずつ学んでいくのではないでしょうか。だから食事の 時間にはテレビを消して、コミュニケーションに集中できる環境をつくってみてはいかがでしょう。

宮本恒靖プロフィール

1977年2月7日生まれ / 大阪府富田林市出身 / 身長 176cm・体重 72kg

高校時代、ガンバ大阪のユースチームに所属。高校卒業後、ガンバ大阪入団と同時に同志社大学へ入学し、プロスポーツと学業を両立。1995年よりガンバ大 阪で活躍、2005年Jリーグ年間優勝を達成。2007年オーストリア1部リーグ・レッドブルザルツブルクに移籍、2009年1月にヴィッセル神戸に加 入。日本代表では、キャプテンを務め、2002年ワールドカップ日韓大会、2006年ドイツ大会でチームを牽引。2011年12月、現役引退。2012年 FIFAマスター(FIFAが運営するスポーツに関する大学院)へ進学し、2013年8月修了。